2020/03/02 16:00
はじめての1本
こんにちは、刃屋の坂元です。
今回は、みなさんにおすすめの包丁をご紹介していきたいと思います。
お料理初心者には三徳包丁がおすすめ。
これからお料理を始めようと考えている方は以下に当てはまるもがよいかと思います。
・刃がさびない
・お手入れがラク
・1本でなんでもできる便利な包丁
・値段が手頃
そこで、最初の1本にはステンレス製の三徳包丁をおすすめします。
包丁は扱う食材によって種類が異なり、それはそれは膨大な数があります。
刃の素材もステンレスやらハガネやら色々あるので迷ってしまいますよね。
その大変そうなイメージが、お料理を始める方にとってはハードルが高く感じられるかもしれません。
ところが、三徳は「肉・野菜・魚を扱うことができ、3つの徳がある」という意味があるように万能な包丁ですから、おうちに1本あれば安心です。
そして刃が錆びないステンレスタイプを選べばお手入れもラクです。
刃屋がおすすめするのは「オールステン三徳包丁18cm」
こちらの包丁は刃がステンレスでできているので錆びづらい。
そして刃だけでなく包丁全体がステンレスの一体成型となっているので、食洗機にもかけることができます。
(一般的な和包丁タイプは持ち手の部分が木製なので、使い終わった後は水気をとってあげる必要があるため食洗機にはかけられません)
家事に忙しい主婦の方にもおすすめの1本です。
万能の秘密は刃の形状にあり。
さきほども少しご説明しましたが、三徳は、肉・野菜・魚に対応できます。
刃の形状で考えてみると、肉は厚みがないので高さ(幅)は低いほうが切りやすい。
野菜になると、たとえばキャベツなど厚みのあるものを切るなら高さがあったほうが、最後まで食材のなかに刃が残ってくれるので使いやすいわけです。いっぽう、魚を切るならスッと刃を引けるものが理想的です。
そんな矛盾だらけの要望を、全てのスペックを平均的にもちあわせることで、なんにでも対応できるようにしたのが三徳包丁なのです。
三徳包丁の値段。
オールステンタイプの価格は¥16,000(税込)です。
もうすこし手頃なものがいいなという方には、¥12,000(税込)のこちらをおすすめします。
こちらの刃も、錆びづらいステンレスでできています。
ただ、柄(え)の部分=持ち手が木でできているため食洗機にはかけられませんので、普段から食洗機を使わないよ、という方にはぴったりな1本です。
三徳が大きいと感じる方にはペティがおすすめ
さて、ここまで三徳包丁を紹介してきましたが、 最近は三徳ではなくペティ1本で全てのお料理をされる方が増えているようです。
弊社の自社ブランドでも三徳と同じぐらいペティが売れていますし、イベントでお客様とお話をしていると「三徳を使わないペティ派」の方をよくお見かけします。
そもそも、ペティとはどんな包丁なのでしょうか。
ペティの由来
ペティナイフはもともとフランス語のPetit、プチという名の通り「小さい包丁」という意味です。
フランスではペティ1本でほとんどの料理をこなしてしまうシェフがたくさんいるそうで、そんなこともあって洋包丁型の小刀をペティと呼ぶのでしょう。
そういえば、フランスでは子供の頃に、親から文房具のひとつとして小刀を渡されると聞いたことがあります。
「きみも大きくなってきたからこれぐらい扱えるようになりなさい」という親からの通過儀礼的なプレゼントの意味があるようです。
それを受け取った子供は、それを使って鉛筆を削ったり工作をしたりするのでしょう。
そんな小刀文化があるせいか、大人になってからもペティナイフを愛用する文化が育まれたのではないかと思います。
ペティは小さな三徳包丁としても
ペティはフルーツのカットや皮むきをするのがメインの包丁です。
これを小さな三徳包丁として使っている方が多いのは事実ですが、お選びになる前にひとつだけ覚えて欲しいことがあります。
それは、三徳包丁は柄と刃の間にあるスペース、上の写真で90度になっている部分ですが、そこに指をかけることができます。
しかし、ペティは刃の幅が狭いので、ここに指をかけると、刃よりも先に指がまな板に付いてしまい、上手くカットすることができません。
ですので、ペティで野菜をカットするときは、三徳と同じ切り方ではなく、刃を少し立てて食材に切り込む必要があることを覚えておいてください。
ただ、軽くて小回りが利くペティに慣れてしまえば、とても便利に感じられるので手放せなくなります。
三徳派の方も、いちどペティをお使いになってみてはいかがでしょうか。
さて「はじめての1本」、いかがでしたでしょうか。
実際にものを見てみたいという方は弊社のショールームへお越しください。
それこそ弊社のショールームは事務所と併設しているので、まさにペティサイズです...
お呼びするのが少し恥ずかしい気持ちもありますが、ぜひみなさまに合った1本を選ぶお手伝いをさせていただきたいと考えておりますので、どうぞ宜しくお願い致します。
刃屋 坂元